クリ博

「クリ博」に行ってきた。
「クリ博」ってのはクリエイティブな業界の就職イベント
ゲームや映像分野などの企業がブースを構え、
就職活動中の学生達に会社説明したり、相談にのったりする。
毎年ウチも小さなブースを構えて参加させてもらってるのですが、
今回は特設会場で50分間セミナーをやらせてもらった。
参加人数は200名ほど。よく集まってくれたものだ。ありがたい。
過去にはいろんな大学に講演しにいったものだが、それより何倍も多いのではないか。
それだけ就職ってことになると真剣になるということだろうか。

態度や眼差しも鋭い。本気を感じる。
聞くと参加者の半分以上はCG未経験者のようだ。
会社の実績や、仕事の実例を見せながら、CGとかVFXって仕事について説明していく。
その後は、会社の求める人物像、採用ポイントなどを話し、
最後には会社の理念的な話しもさせてもらった。

"わが社はCG業界の日本一を目指していきます"

特に企業規模というよりクオリティの部分で。
その為に優秀な人材を求めます。

わが社は学生に小手先のテクニックを求めない。
CG専門学校でオペレートだけ身につけ、何のこだわりもなく、
いいように使い捨てにされてしまいそうな人材より、
勉強してきたことがCGではなくても、学生時代に頑張ってきたものに
自信をもち、センスや才能を感じることができれば、そちらを優先させてもらいます。
それは、油絵でも、日本画でも、彫刻でも。
当然、CG映像の分野でも(一番、わかりやすいのだけど)。
あと採用ポイントとしては
基礎美術力としてデッサンも大きく判断対象になりますが。

ちなみに、
今年4月採用予定の新卒生3名(デザイナー)は、

東北芸術工科大学 日本画コース
京都造形芸術大学 洋画コース
京都造形芸術大学 映画技術コース
となる。

すべてCGは未経験者。
来年もこれ以上の人数を新卒採用しようと思ってますので、学生の皆さん、よろしく!!

便乗してちょっと苦言を言いたい。
ここのところCG業界は常に人不足である。
どの会社に聞いても仕事はあるのに人がいないと言う。
この不景気な中、なぜかこの業界は活況にある。
であるのに、どこも新人を採ろうとしない(全部とは言いませんが)。
企業側の論理としては、新人ってのは育て上げるのにお金がかかるし、
仕事がない時のリスクを負いたくないので、
できるだけ正社員としては採りたくないのが本音。
そもそも、今の景気のよさも信用してないから、
いつ仕事がなくなるかもとビクビクしている(気持ちはわかるけど)。
だから多少金額が高くても中途の即戦力を
業務委託(フリーランス)という形態で雇おうとする。
でもって彼らはプロジェクトごとに持ち回りのように各社を点々と渡り歩く。
それはそれでいいけど、それだけだと若者の出番がない。行先がない。
こんなことでCG業界の総人口が増えるわけがない。
人材不足で当たり前。

ある程度の企業規模になったら、
少しずつでも新人採用して育てることを考えるのが責任なんではないか?
このままだと、業界が先細るしかないように思いますがね。
まぁ、会社には会社のいろいろな事情があるんでしょうけど。
最近、よく思うので、
ちょっと、ぶってみました。気に障った方すみません。

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